文化芸術の推進計画第2期は、価値創造と社会経済の活性化を目的とし、現状と課題を踏まえ、今後の方向性を示す。
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文化芸術推進基本計画(第2期)-価値創造と社会・経済の活性化-の概要 《基本計画の位置づけ・経緯》 〇文化芸術基本法において、文化芸術に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、政府が定めなければならないこととされている基本的な計画。 〇第1期計画期間が令和4年度で終了するため、令和5年度からの5か年を対象とした第2期計画の策定に向け、令和4年6月に文化審議会に諮問。 〇同審議会における有識者・団体ヒアリング、委員発表等を通じた集中的な審議を経て、令和5年3月に答申を受け、同月24日に閣議決定。 前文 〇文化芸術は、人々の創造性を育み、豊かな人間性を涵養するとともに、人々の心のつながりを強め、心豊かで多様性と活力のある社会を形成する源泉。 〇我が国には、各地に魅力的な有形・無形の文化財が数多く存在し、雅楽・能楽・文楽・歌舞伎・組踊等の伝統芸能の上演が行われるなど、長い歴史を通じて 地道な努力により今日まで受け継がれてきた誇るべき価値を有する。 〇現代の美術・音楽・演劇・舞踊等の芸術、映画・マンガ・アニメーション・ゲームといったメディア芸術、和食・日本酒等の食文化を含む生活文化、建築・ ファッションなどは、世代を問わず人々の心を捉え、デジタル技術を芸術活動に活用するデジタル芸術というべき試みも多く生まれつつあり、我が国の文化 芸術の幅の広さ、奥深さ、質の高さを示している。 〇新型コロナウイルスの感染拡大が、人々の身体的な接触を妨げ、心理的な距離も生じさせるなど多くの人々に行動変容を迫る困難にあって、文化芸術は、人々に安らぎ、 勇気、希望を与えるという本質的価値が改めて認識され、その灯を消さぬよう次世代への継承の努力が継続。 〇また、文化芸術は、観光・まちづくり・国際交流・福祉・教育・産業等との緊密な連携の下、デジタル化等の技術革新を取り入れながら、創造的な社会・経済 活動の源泉として新たな価値や収益を生み、それが本質的価値の向上のために再投資される好循環を通じて、我が国の発展に寄与。 〇国際的にも多様性、包摂性、持続可能性をキーワードに、地球規模の課題の解決に向けた動きが活発化する中、人々のウェルビーイングの向上を図るためにも、 文化芸術が果たすべき役割が増大。 第1:我が国の文化芸術を取り巻く状況 1. 第1期計画期間中における 文化芸術を巡る主な動向 ・文化庁の京都移転決定を契機として、文部科学省 設置法を改正し、文化庁が中核となって「文化 に関する施策を総合的に推進」する権限を新たに 規定、「芸術に関する教育」や「博物館に関する 事務」を文部科学省から文化庁へ移管。 ・日本で初めて第25回IСОМ(国際博物館会議) 京都大会を開催し、その理念を踏まえ博物館法 を改正。 ・文化観光推進法を制定、日本博を展開。 ・2度にわたり文化財保護法を改正。 「文化財の匠プロジェクト」を策定。 2. 新型コロナウイルス感染症が 文化芸術に与えた影響 ・新型コロナの感染拡大により、文化芸術イベント は中止・延期・規模縮小、人々の行動自粛。 ・文化芸術を専門的に支える個人や団体の文化芸術 活動の減少、観光需要の減少、海外との文化交流 の停滞、地域の祭礼等の中止、学校における子供 の文化芸術活動の減少など極めて甚大な影響。 ・改めて文化芸術の持つ本質的及び社会的・経済的 価値の重要性とともに、今後有事が生じた場合の 迅速な対応の必要性等について再認識。 3. 社会状況の変化 ・デジタル化の急速な進展による表現形態の 多様化、幅広い需要に応えられる創造空間の 実現、NFTの活用など取引形態の多様化。 ・急激な少子高齢化により、特に地方部での 文化芸術の担い手が減少、鑑賞者など需要の 減少・市場の縮小。 ・国際的/地球規模の課題に対する文化芸術の 貢献への認識の深化。 ・アジア発のコンテンツが興隆。我が国の文化 芸術のグローバル展開が急務。 文化庁