脱炭素電源の確保には、再生可能エネルギーの主力電源化とシステム整備が不可欠である。
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6. 脱炭素電源の拡大とシステム整備 <総論> DXやGXの進展に伴い、電力需要の増加が見込まれる中、それに見合った脱炭素電源の確保ができなかった ために、国内産業立地の投資が行われず、日本経済が成長機会を失うことは、決してあってはならない。 再生可能エネルギーか原子力といった二項対立的な議論ではなく、再生可能エネルギーや原子力などの脱 炭素電源を最大限活用することが必要不可欠。 こうした中で、脱炭素電源への投資回収の予見性を高め、事業者の積極的な新規投資を促進する事業環境 整備及び、電源や系統整備といった大規模かつ長期の投資に必要な資金を安定的に確保していくためのファイ ナンス環境の整備に取り組むことで、脱炭素電源の供給力を抜本的に強化していく必要がある。 <再生可能エネルギー> S+3Eを大前提に、電力部門の脱炭素化に向けて、再生可能エネルギーの主力電源化を徹底し、関係省庁 が連携して施策を強化することで、地域との共生と国民負担の抑制を図りながら最大限の導入を促す。 国産再生可能エネルギーの普及拡大を図り、技術自給率の向上を図ることは、脱炭素化に加え、我が国の産 業競争力の強化に資するものであり、こうした観点からも次世代再生可能エネルギー技術の開発・社会実装を 進めていく必要がある。 再生可能エネルギー導入にあたっては、①地域との共生、②国民負担の抑制、③出力変動への対応、④イノ ベーションの加速とサプライチェーン構築、⑤使用済み太陽光パネルへの対応といった課題がある。 これらの課題に対して、①事業規律の強化、②FIP制度や入札制度の活用、③地域間連系線の整備・蓄電 池の導入等、④ペロブスカイト太陽電池 (2040年までに20GWの導入目標) や、EEZ等での浮体式洋上 風力、国の掘削調査やワンストップでの許認可フォローアップによる地熱発電の導入拡大、次世代型地熱の 社会実装加速化、自治体が主導する中小水力の促進、⑤適切な廃棄・リサイクルが実施される制度整備等 の対応。 再生可能エネルギーの主力電源化に当たっては、電力市場への統合に取り組み、システム整備や調整力の確保に 伴う社会全体での統合コストの最小化を図るとともに、次世代にわたり事業継続されるよう、再生可能エネル ギーの長期安定電源化に取り組む。 4